
為替動向:ドル円・ユーロドルの変動
この週、ドル円は150円台後半まで急伸し、約4カ月ぶりの円安水準を記録しました。背景には日銀の政策据え置きと、米FOMC後のタカ派スタンス維持があります。日米金利差が意識され、円売り・ドル買いが進みました。一方で、週末の米雇用統計発表後、米利下げ観測が急速に強まり、ドルは全面安に。ドル円は147円台まで円高が進みました。
ユーロドルも週半ばまではドル高基調でしたが、雇用統計をきっかけにドル売り・ユーロ買いが優勢となり反発しました。
米国株価:テック企業の好決算と株高
7月末の米株市場はテック決算ラッシュで沸きました。マイクロソフト、グーグル、アップル、メタ、アマゾンはいずれも市場予想を上回る決算を発表。
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マイクロソフト:Azure好調、売上+18%。
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グーグル:広告とクラウド回復。
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アップル:iPhone販売好調、ガイダンスも強気。
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メタ:広告収入回復、設備投資増。
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アマゾン:売上・利益ともに2桁成長。
NASDAQは年初来高値を更新。AI関連投資の強化が共通テーマとして市場の期待を支えました。
8月1日の米国雇用統計の発表を受けて、これらのテック企業も反落しています。
米国雇用統計(8月1日):弱さが鮮明に
7月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が+7.3万人と予想を大幅に下回り、5月・6月分も大幅下方修正。失業率は4.2%に上昇し、労働市場の減速が鮮明に。
統計の質に対する懸念もありましたが、市場はこの結果を受けてドル安・債券高・株安に反応。FRBが9月にも利下げに動くとの観測が一気に高まりました。
パウエル議長は直前のFOMCで「不確実性の高まり」に言及しており、今回の統計が利下げ転換の引き金になる可能性が高まっています。
米国の関税政策:日米合意とそのズレ
米国と日本は、自動車関税や産業投資に関する包括合意を発表。
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